PROJECT LOP News Vol. 5
満員御礼、のち終電の恐怖
− PROJECT LOP 報告会 −

 50名の募金を受け、無事に首謀者が12000kmを乗り通した PROJECT LOP。 しかしプロジェクトのゴールはまだ来ない。 9月29日、とりあえずの旅行終了を機に、報告会が行われた。


報告会の概要

開催日時
2000年9月29日(金) 18:30〜23:00
開催場所
筑波大学大塚キャンパス→茗荷谷駅地下「日本海庄や」
ほかに北陸会場として JAIST
参加人数
約25名+北陸会場約5名?
発表内容
整数計画による最長経路の求めかた、九州内の新幹線の扱いがなぜめんどうか、 旅行の裏話
首謀者の新たな公約
要田→(北)郡山間を鉄道で乗車、四国最長片道きっぷの実乗

ことの起こり

 旅行の経過を逐一報告していたメーリングリスト「PLOP ML」にて、旅行終了後に「ぜひ報告会を開いてほしい」との声が複数上がり、 それなら、と首謀者が一念発起して開かれることになった。
 「報告会希望」と言った人が何を報告してほしかったのかは不明だが、 最長経路の求めかたと旅行の裏話あたりを主に発表しようと首謀者が勝手に決めた。


会場

 首謀者にはちょっとあてのなかった会場だが、筑波大の久野先生のご厚意により、 同大の大塚キャンパスにある講義室を借りることができた。 講義室でバカ話をするのはさすがに気が引けるので、 この教室では主に最長経路の求めかたの話をして、 裏話は2次会(飲み会)で、という方向へ。
 さらに、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)にも参加希望者が複数いたため、 SCS という文部省管轄の遠隔講義システムを利用して、 報告会の内容を衛星中継、適宜 JAIST 側からのコメントももらうことになった。 これも学術的に意味のない話をするには向かないシステムなので、 (外見だけでも)研究会色の濃いものにしようと決意。 中継のセッティングには、久野先生、ぷよ太郎さん(JAIST)のご尽力をいただいた。

 ちなみに、筑波大の教室というのが(中継ができて、 なおかつ久野さんの自由になる、という条件を満たす)計算機部屋で、 えらそうに鎮座するコンピュータの前に参加者がちょこんと座る、 といった光景が見られた。

会場(筑波大大塚) 会場は計算機室。中継用のりっぱなカメラがそびえる。

世界1カ所に衛星生中継 (T_T)

 18時半には20名を超える参加者が集まり、報告会が始まった。 しかし JAIST との中継がいっこうにつながらない。 筑波大から衛星までが開通していることは確認できるのだが、JAIST 側では筑波大からの映像を受信できず、また、JAIST からの映像も届かない。
 電子メール、携帯電話といろいろ駆使して連絡を取り合ったのだが、 結局、JAIST 側の機器の一部に電源が入っていなかったことがあとで判明、 北陸では報告会のようすを見られなかったとのこと。
 ただ、幸いにも中継映像をビデオ録画する手はずは整っていたため、 あとでビデオテープを北陸方面に回覧することで、 目的はいちおう達せられることとなった。


発表 Part 1:最長経路の求めかた

 さて、本題の発表。第1部はOR学会でも話題沸騰 :-) の「最長片道きっぷの経路を整数計画で求める方法」。 整数計画をかじっただけの首謀者が、 整数計画をまったく知らない人たち(を含む聴衆)に説明したため、 OR学会の人が居合わせたらつっこみが絶えないような内容だったが、 ともかくひととおりは理解してもらえたのではないかと思う。

発表風景(首謀者が発表中、その横が伊知地さん) 右下の画像は衛星を1往復してきたものなので、1秒強遅れている。(Photo by でるもんた・いいじま)

 なお、発表に用いたスライドは HTML で書かれていたため、 発表で用いたのとほぼ同じスライドを以下に用意した。 内容の詳細に関してはこちらを参照してほしい。
 もともと、 首謀者のノートPCでちゃんと見えればそれでいいやという書きかただったので、 HTML の記述はかなり見苦しく、表示しても必ずしも見やすいとはいえないが、 最悪でも内容はつかめると思われる。


発表 Part 2:九州内の新幹線の扱い

 次に、九州内の新幹線の扱いについて、 「規則の解釈によって最長片道きっぷの経路をもっと長くできるのではないか」 という世界初 :-) の提案をした津幡さんを交えて解説。
 ここにその内容を全部書くのは避けるが、おおむね以下のような話だった。

 なお、「A社の解釈はこうで、 B社の解釈はこうだ」というのはごく少数の例から帰納的に求めた結論であり、 正しいことを保証するものではなく、むしろ悪い冗談ぐらいに考えておいてほしい。 これをもとに「最長片道きっぷを買うならJR東日本に限る」 などという結論を導かないこと。 (現に、津幡さんの連続乗車券はJR東日本発行である。 ただし、発行過程でJR西日本とJR九州に問い合わせた。)


発表 Part 3:報告(およそ裏話)

 余った時間を利用して、使用後のきっぷの回覧と、旅行の報告が行われた。 首謀者の行動はメールや Web ページなどでだいたい知れているが、 そういった情報源では明らかになっていなかったことがらを中心に、 足早に1カ月の旅行を振り返った。
 詳しい内容? 教えたげません。:-)

事故情報をキャッチした無線機と小石川さん 小石川さんは、事故情報の収集に役立った無線機を持参。(Photo by でるもんた・いいじま)

2次会へ

 20時から飲み屋の予約を入れてあったため、20時ちょうどぐらいに部屋を出て、 茗荷谷駅までぞろぞろと移動。駅の地下にある「日本海庄や」が2次会の会場となる。

 2次会は、まぁふつうの飲み会だったのだが、自己紹介で「今日、 ここまで来るときに通った経路を申告せよ」というルールができ、 大いに盛り上がった。この報告会のために遠くから上京してきた人も。 ちなみに最長記録は京都での用事を切り上げて東京にやってきた伊知地さん、 最短記録は東大から筑波大大塚まで歩いた首謀者、 ということできちんと両タイトルを分け合った。 (いや、筑波大の久野先生が文句なしの最短か :-)
 席上、首謀者が新たに公約したことは以下の2つ。

要田→(北)郡山間を鉄道で乗車

 この区間は、約12000kmの行程で唯一、豪雨のために鉄道に乗れず、 代行バスで通過した区間である。ここを鉄道で乗り直す。

四国最長片道きっぷの実乗

 今回、四国にはただの一歩も足を踏み入れられなかった。 四国に入るためのJR線が1本しかなく、 入ったら出られないからしかたがないのだが、ちょっと寂しい。 それに、本旅行でただの1杯も食べなかったうどんを食べたい。:-) そこで、募金も余ったことだし、JR四国だけを用いた最長の片道乗車券、 「四国最長片道きっぷ」を買って乗ってくることにした。

 盛況すぎたため、散会となったのがだいたい23時。 特に東京西部方面は終電が危ない時間帯で、 現に終電を逃してしまった人が複数名出たもよう。 ちなみに首謀者は無事に帰れた。
 みなさま、お疲れさまでした。_o_


謝辞

 お忙しい中、参加してくださったみなさまに感謝します。
 特に久野先生には、会場の確保、中継の準備、 トラブルシューティングと大変お世話になりました。 また、研究会の司会を務めてくださった伊知地さん、 「経路を述べよ」という自己紹介で盛り上げてくださった2次会幹事の倉部さん、 つながらない中継機器と格闘してくださった對馬(ぷよ太郎)さん、 中継用カメラを操ってくださった細野さん、 写真を提供してくださった飯嶋(でるもんた)さん、ありがとうございました。



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最終更新: 2000年10月 7日
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