PROJECT LOP “いたよ! すごい鉄。:-)”

募金総額259029円 / 募金者52名(確定値)

「PROJECT LOP って何ですか?」
「ひとことで言えば、こんな↓感じです。」

使用前 使用後
□いきっぷを、 ■くする。

プロジェクトのあらまし

プロジェクトの産物

 「だから LOP って何やねん」というあなたへ。LOP は Longest One-way ticket Problem の略です。実はさらにオチがあるんですけどね。 最長経路の導出過程をトレースした人には分かります。


Index


事の発端

 去る2000年5月25日、PTT という小さな集まりにて、私、 葛西隆也が発表したのが「全探索で最長片道きっぷに挑む」という話題。要するに、最長片道きっぷのルートを力まかせに求めたてんまつを話したわけです。PTT の参加者には鉄ちゃんも多いから、話したら喜ばれるんじゃないの、 という某助教授(複数)の言葉を受けて、軽い気持ちで臨みました。
 ところが、その反応は予想を超えていました。 発表後の懇親会(話者無料)に出たところ、どこからともなく
「募金するから、実際に乗ってきて」
などという声が上がりました。 「もしやるなら募金する」という人も大勢現れ、盛り上がったところで散会。 さっきの提案が酒の席特有の大ぶろしきであることをひそかに期待しつつ、 家に帰ってみたら
「すでに2万円の募金が内定」
というメールが…

 というわけで、「募金を集めて最長片道きっぷを買おう、 そして乗ろう」というプロジェクトが立ち上がってしまったのでした。


最長片道きっぷって何?

 最長片道きっぷって何?という人は、 計算の結果求められた経路をご覧ください。 ひとことで言えば、「一筆書きでJRの路線図をどれだけ長く塗りつぶせるか」 という問題に対する答えです。 (ただし、細かなルールは一般的な一筆書きとは異なります。)


PROJECT LOP のポリシー

 最長片道きっぷを実際に買い、そして乗るということは、私の野望の1つでした。 それが募金で実現されてしまうんだから、これほどいい話はない…と、 素直に考えればそうなります。
 しかし、本人の心境はけっこう複雑です。 ひとことで言えば、募金を集めて自分の道楽に使うことに後ろめたさを感じます。 最長片道きっぷを実際に買って旅行する人は、少ないものの確実に存在します。 それほど珍しいことではありません。 そして、そういった人々は当然、すべて自腹で出かけています。 そんな中、募金を集めて、なんて行動が許されるのかどうか…
 ただ、実際問題として、募金があったほうが助かるのは事実です。 特に他の用事がない場合、私の夏休みは塾講師の仕事に消えていくのが常なので、 それの休業補償はほしいところですし、運賃、料金、宿代、 食費などを合わせた出費は30万円を超えました。 負担は軽いにこしたことはありません。

 そこで、以下のような「PROJECT LOP のポリシー」を定め、このポリシーに則って事を進めることにしました。

 なお、上記のポリシーで募金を消費したところ、余りました。 募金者の大部分が参加しているメーリングリストで使途を尋ねたところ、 「四国に行け」もしくは「勝手に使え」という意見が大半でしたので、 「四国最長片道きっぷ実乗」に充当しました。
 また、プロシンの参加費用(15000円)もまかなってしまうことにしました。 これは事の発端が発端だけに許容される使途だと思います。


「山内奨励賞」受賞報告

 PROJECT LOP の一部始終を報告した発表「最長片道きっぷ −理論と実践−」(葛西隆也・宮代隆平)が、 2002年1月に「山内奨励賞」を受賞しました。
 「山内奨励賞」は、 情報処理学会のプログラミング・シンポジウムにおける発表を対象として授与されるものですが、 今回は「最長という保証のあるルートを厳密に求めたこと」「実際に旅行し、 一部始終を記録、発表したこと」が主に評価され、受賞に至ったようです。 「創意の部」「表現の部」と2つの部門があるのですが、今回は同時受賞でした。
 「プログラミング・シンポジウムで発表すること」は募金の前提条件であり、 実際に2001年1月に発表を行ったのですが、 その発表が評価されたことは非常に喜ばしいことです。 有形、無形の応援をいただいた方々にもぜひご報告したいと思います。


募金一覧

 PROJECT LOP に対して募金をしてくださった方々の一覧です。 なお、募金の新たな受付は終了しています。
 区間割り当てについては PROJECT LOP News No.4 をご覧ください。また、決算報告のページを別に用意しています。

No. 募金者のお名前
(敬称略)
金額 希望区間
1 伊知地 宏 10000 未記入;稚内・新旭川を含む区間?
2 宮代 隆平 1200 上野・佐倉を含む区間
3 坂本 真志 1500 江津・三次・広島
4 大角 聡 10000 山田線
5 外山 勝彦 *0 10310 名古屋近辺
6 (非公開) 10000 特になし
7 谷口 修一 700 西明石近辺
8 藤田 隆史 2000 ゴールを含む区間
9 飯嶋 浩光 1000 成田・香取を含む区間
10 久野 靖 10000 関門トンネルを含む区間
11 沓沢 みよ子 3000 特になし
12 對馬 壮 1500 弘前付近
13 小石川 将 5000 (北)郡山を含む区間
14 東城 俊太郎 1000 五能線を含む区間
15 多田 好克 10000 特になし
16 一柳 亮太 1000 東海道本線の神奈川県内とその前後
17 倉部 淳 5000 特になし
18 梅澤 有人 1000 タブレット閉塞区間
19 疋田 敏朗 2000 仙台近辺?
20 Liner 3000 料金券への充当に限定
21 (非公開) 1000 東海道本線の一部
22 小泉 博孝 10000 高山本線→北陸本線→小浜線→舞鶴線
23 関 雅弘 10000 外房線 大原近辺
24 斉藤 隆文 10000 飯田線・飯山線・高山線・久大線いずれかを含む区間
25 津幡 岳弘 *1 1817 小倉→博多→西小倉間
26 田中 哲朗 10000 熱海・三島間を含む区間
27 (非公開) 10000 軽井沢の前後を含む区間
28 神田 克己 1000 天王寺・京橋を含む区間
29 長井 則和 3000 京都・奈良周辺
30 鴨 浩靖 10000 特になし
31 川口 雅司 2000 紀勢線東部
32 岩崎 英哉 10000 広島以西の本州内区間を適当に
33 小出 洋 10000 有珠山周辺
34 元野 智幸 3000 特になし
35 加藤 幸太郎 2000 旧大阪鉄道管理局管内
36 古川 秀久 5000 千葉県内?
37 山本 博 3000 兵庫県内
38 奈良岡 憲治 10500 特定の料金*2への充当に限定
39 野口 尚志 10000 東北地方
40 堀 孝司 10000 山口線、山陰本線の西のほう
41 荒木 円博 3000 山陰方面
42 梅村 昌和 1000 特になし
43 手塚 真樹 1067 1067mm区間
44 出来尾 格 10000 伯耆大山・江津 or 豊橋・岡谷・中津川 の一部
45 中野 真作 3000 特になし
46 中田 和丈 10000 特急券以外の料金券
47 松井 健太 1000 北陸トンネル、できれば敦賀・南条
48 中野@かわさき 2000 桜井線・和歌山線・アーバンライナー
49 玲奈 1435 1435mm区間*3
50 寺町 伸太郎 1000 亀岡駅を含む区間*3
51 みかかの鉄人 3000 松山高知急行線
52 てらお のりあき *4 1000 特になし
52名 259029
*0 10310円中、310円は8月15日に中津川にて現物寄付 (セントラルライナー乗車整理券)
*1 最長片道きっぷが6.3円/kmであることから、 小倉→西小倉間136.0kmにこの賃率を乗じ(856.8円)、 さらにこの区間に対するJR九州加算額19.5円と新幹線特定特急券の代金940円を加算し、 1円単位に切り上げたもの
*2 普通急行料金、特別車両料金、特殊料金、手回り品料金のいずれか
*3 区間割り当て後の到着のため、同区間の特急料金等に充当
*4 ぽけっとカード1000円券で寄付


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最終更新: 2002年 1月17日
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