u゛ノート
保険の話

Summary

 「社会人になったんだから」とばかりにやってくる保険の勧誘。 たしかに必要かなと思うこともある。 しかし、養うべき家族がいるわけでもない現在、 「自分が死んだら○千万円」といったありきたりの生命保険は不要である。
 てなわけで、保険について独り言を交えながら書いてみる。情報提供歓迎。 というよりむしろ、情報を提供されるのを期待してこれを書いている。 あと、自分の勉強を促すためね。


保険について思うこと

 保険に関して無知な現在、大手生命保険会社について思うことはいくつかある。

 まず第一に、「掛け捨て」以外の商品を選ぶ場合、 第一の選択基準は「会社の経営状態」ではないか、ということ。
 サービスを受ける時点(数十年後)でその会社が生き残っているかどうかは、 こんな時代には決して自明でない。保険会社が破綻した場合、銀行の預金とちがい、 予定された支払いが全部保証されるわけではない(90%まで?;誤認だったら失礼)。 会社の経営状態について「絶対だいじょうぶ」という確信が持てない場合、 選択肢は掛け捨ての商品に絞られる。

 次に、商品の本質をぼやかすような妙なオプションが多いということ。
 たとえば「死亡したら○○円支払います」といった保険に、 「△年間生存していたら××円支払います」といったオプションがついている。 だったら、××円は不要だから保険料を割り引いてくれと思うのだが、 保険会社の資金繰りの関係でこういう形態が必要になるのだろうか?
 実際にはもっと分かりにくいオプションが数多くあり、 「何円払えばどういったサービスが受けられるのか」、 もっと言えば「自分が保険期間中に死ぬか死なないか」という賭けに対するオッズがいくらなのか、 見えにくくなっている。他業種で分かりにくい割引サービスを見てきた私には、 これは「お得感」を捏造するための保険会社の策略ではないかと感じられる。
 「生存給付金は貯蓄代わりに利用するのだ」と好意的に考えるにしても、 銀行の預金よりリスクの高い保険を貯蓄に利用するのは、 よほど利子が高くなければ得策とはいえない。

 あと、これは本質とは関係のない話なのだが、 「若いうちに入れば保険料が安くてお得です」という宣伝は、 多分に誤解を招く表現なのではないかと思う。
 たとえば、今加入すると保険料が月10000円、 1年後に加入すると月10500円だとする。この保険料が生涯続くとすると、 なんだか後者のほうが「ちりも積もれば」でお得なように思えるが、 1年早く入ると1年分(120000円)の保険料を余計に支払うことになるので、 「月500円」との差が詰まるのは実に20年後である。 20年も入っていたら「制度が変わりました」とかいってリセットされそうだ。
 単純に考えて、この低金利時代に、たった1年早く入っただけで、 1年分の保障が追加されるうえに保険料の総額が安くなる、 なんてあり得ないのではないか(これも誤認だったら失礼)。

 以上のように、現在のところ保険会社に対して抱いているイメージは悪く、 積極的には加入したくないと思っている。


独り者に必要な保険って?

 さて、独り者に必要な保険とはどんなものか。 「何が起きたら困るか」から逆に考えてみる。

 やはり一番困るのは給料が途絶えることだろう。 といっても「失業したら一生めんどうを見ます」なんて保険があるわけもないので、 考慮すべきなのは「失業ではないが働けない」という事情だろう。 となると、やはり一番困るのは病気、ケガのたぐいか。
 私の場合、危険なスポーツをやるわけでもなく、 休日は散歩をしておしまいなので、ケガをするとしたら仕事上だと思うのだが、 仕事上のケガには労災が適用されるから何も心配いらないのかな?  いや、治療費は出てもその間の収入は補填されないのか?  まずこれを調べる必要があるな。
 いっぽう病気に関しては、 たぶん「仕事のせいで病気になりました」ということはないはずなので、 かかってしまったら全部自分持ちだろう。 休むのが長引けば給料も途絶えて、これは非常に困る。 給料を補填しろとは言わないから(だって、 入院してたら病院の外ではほとんど何も消費しないもん)、 病院代は全額出てほしい。
 ただ、「入院1日から保障します」ってやつはどうかと思うね。 保険の目的はあくまで「起こるかもしれない巨額の損失」 を緩和することだと思う。1日の入院なんて、金額はたかが知れているうえ、 実際には数年に一度も経験しないはず。 それに対して保険をかける価値があるのかどうか。 ま、最終的にはオプションの金額によるんだけど。


保険会社の種類

 保険会社にはどういう種類があるのか、知っている限りまとめておく。 会社じゃないものもあるけども。

 まず、すぐ思いつくのが生命保険会社。 株式会社ではなく「相互会社」という何やら怪しげな形態のようだが、 利益を追求し、ときにはつぶれるという点ではふつうの企業だろう。
 ほかに損害保険会社もある。 生命保険会社ときっちり業務分担しているようだ。 そういえば、一時期ノートPCに動産保険をかけようかと考えたことがあったが、 保険料があまりに高いのでやめ、 量販店が一括契約している「延長保証」を利用することにした、 という経緯がある。
 あと、外資系保険会社がいわゆる「第3分野」を扱っている。 あれ、外資系じゃない会社もこの分野に入ってよくなったんだったっけ?  この分野で考慮すべきなのはガン保険ぐらいだろうか。

 いっぽう、利益を追求しないのが原則の「共済」も、 広義の保険と呼んでいいと思う。すでに会社、労組で2つ入っているな。 あと「県民共済」のチラシもしばしば目にする。
 利益を目的としないぶん、こちらのほうがコストパフォーマンスは高いはず。

 あと、忘れちゃいけない郵便局の簡易保険。 これも、簡易とは言いながらいろいろ種類があって、よく分かっていない。 〒趣味なんだから、これぐらいはまじめに調べてもいいか。



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最終更新: 2002年 4月17日
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