MARS for MS-DOS
Windows 環境へのインストール方法

概要

 Windows 環境で MARS for MS-DOS を使うためのインストール方法をまとめました。
 Windows XP 以前の環境では、LHA の書庫を解凍するだけで使えるので、 コンピュータに詳しい人は以下を読む価値はありません。一方、Windows Vista 以降では、以下の方法でインストールしないと正常動作しないことがあります

 なお、64bit版の Windows 環境においては、以下の方法では動作しません。 暫定版ではありますが「MARS for Windows」がありますので、そちらをご利用ください。


インストール

 最近のソフトの中には、インストール手順が「SETUP.EXE を実行してください」の1行で済んでしまうようなものもありますが、MARS はそこまで親切ではありません。
 しかし、手順自体は難しくありませんし、 「設定作業」に類することは(ソフト自体に関しては)不要です。 他のフリーソフトをインストールする際に役立つ知識もありますから、 ぜひ自分でやってみましょう。

Step 1. MARS のダウンロード

 まず、ダウンロードのページから、必要なファイルを選択して入手してください。 「自己解凍形式」とそうでないものの2種類がありますが、 初心者は自己解凍形式のほうだけダウンロードしてください。

Right-Click the Link

 「リンク先のファイルをディスクに保存する」というような操作をすれば、 ダウンロードが始まります。 以下の例では、ダウンロードしたファイルをデスクトップに保存しています。

Downloaded

 なお、一部のセキュリティソフトでは、 自己解凍形式のほうをダウンロードすると「有害なファイル」とみなし、 自動的に隔離ないし削除してしまうようです。このような環境下では、 仕方なく自己解凍形式でないほうをダウンロードすることになりますので、 全くの初心者では難しかろうと思います。

 また、環境によっては、以下のような警告が出ることもあります。

IE warns

 MARS for MS-DOS には、作成元を検証するための電子署名の類を添付していないため、 ファイル転送途中での改ざん等の可能性を否定できません。 それで警告が出ています。
 ただ、改ざんを心配する前に、そもそも SWA を信用できるかという根本的な問題があります。
 これらを総合的に判断の上、インストールするかどうかを検討してください。

Step 2. ダウンロードしたファイルの実行

 Step 1 でダウンロードしてきたファイルは「実行形式」なので、 ダブルクリックするだけでインストール作業が始まります。
 といっても、やることはインストールするフォルダ名を入力するだけです。

 MARS は、中身をすべて同じフォルダに置く限り、 どこのフォルダにインストールしても動作しますが(ただし Windows Vista 以降では怪しい;後述)、ほかのアプリケーションやデータファイルと混じるとアンインストールしにくいので、 たとえば、デスクトップ上に「C:\Users\あなたのユーザ名\Desktop\mars515」といったフォルダを新たに作り、その中にインストールするのが無難です。

Launched but no good default

 ダウンロードしたファイルを実行すると、インストール(解凍)先のフォルダを尋ねられます。 デフォルトでは「そのファイルのあるフォルダ」が表示されています。 (今回はデスクトップにダウンロードしたので、 デスクトップにインストールするようなデフォルト値になっています。)
 ここでそのまま「解凍」すると、デスクトップ上に MARS 関係のファイルが20個程度置かれるので、机の上が散らかります。

Folder name added

 そこで、入力されているフォルダ名の下に、たとえば「\mars515」 (数字の部分はバージョン名による)という文字列を書き足します。 こうすると、デスクトップ上に「mars515」フォルダが作られ、MARS 関係のファイルはこのフォルダの中にまとまります。 これなら、フォルダが1つ増えるだけで、机の上はあまり散らかりません。

 なお、Windows Vista 以降では、ユーザ権限その他の関係か、「C:\Program Files」のような「いかにも一般ユーザがいじってはダメそうなところ」に古いアプリケーションをインストールすると、 うまく動かないことがあるようです。 (自分自身は試したことがないので、誤解かもしれません。)
 したがって、Windows Vista 以降の場合には、「Program Files」ではなく、「デスクトップ」「ドキュメント」など、 「ふだん文書や写真を保存しているところ」にインストールするのが無難です。

 インストール自体は、この作業が済めばおしまいです。 作業が済むと新しいフォルダができているので、それをダブルクリックで開いて、 その中に「MARS ナントカ」という名前のついた20個程度のファイルがあることを確認してください。

folder opens

Step 3. ショートカットの作成

 この作業は Windows Vista 以降ではほぼ必須です。一方、それより前のOSでは必須ではないので、 「ショートカットなんぞ不要だ」という人は読み飛ばしてください。

dragging

 Step 2 までを済ませると、 インストールしたフォルダに「createdosshortcut.wsf」 というファイルができていると思います(末尾の「.wsf」は見えないかもしれません)。 まず、このファイルを見つけてください。
 もう1つ、「mars.exe」というファイルを見つけてください。 環境によっては末尾の「.exe」が見えず、単に「mars」と表示されるため、 該当するファイルが2つ以上存在するように見えますが、 どちらかがホンモノ、どちらかがニセモノです。 緑色の、きっぷのアイコンが「ニセモノ」、 もう1つの地味なアイコンが「ホンモノ」ですが、 間違って「ニセモノ」を選んでしまってもやり直しがききます。

dragging with showing object

 上記2つのファイルが見つかったところで、「mars.exe」を、 「createdosshortcut.wsf」にドラッグ&ドロップしてください。 (「mars.exe」をマウスで左クリックし、 左ボタンを押したままカーソルを「createdosshortcut.wsf」の上まで移動し、 移動が終わったところで左ボタンを離す、という動作です。) 「セキュリティの警告」等が出るかもしれませんが、 怪しいものではないので続行して大丈夫です。

question

 「Windows Vista 対応のショートカットを作成しますか?」と聞かれますので、Vista 以降の方は「はい」、XPの方はどちらでも(「いいえ」を推奨)、 95/98の方は「いいえ」を選択してください。

icon found shortcut ready

 その後もいくつかダイアログが出てきますが、全部「OK」を選択してください。 ここで「MS-DOS アプリケーションではないようです」と言われてしまった人は、 残念ながら mars.exe の「ニセモノ」をドラッグ&ドロップしてしまったと思われます。 「ホンモノ」を見つけ出し、あらためてドラッグ&ドロップしてください。

shortcut found

 以上の手順を経ると、MARS をインストールしたのと同じフォルダに、 きっぷのアイコンが1つ増えているはずです。 この、増えたアイコンが MARS へのショートカットで、これを選択(ダブルクリック等)することにより、MARS が起動します。
 「きっぷのアイコンの MARS が2つあって、 どっちを選べばいいか分からない!」という方。 ファイルの種類が「ショートカット」となっているのが「正解」です。

show details on Windows7

 「自分の画面にはファイルの種類が表示されてないんだけど?」という方。Windows7 であれば、ファイルがずらりと並んでいる中の空白部分でマウスを右クリックし、 出てきたメニューから「表示−詳細」というのを選ぶと、ファイルの種類が表示されます。

Menubar - View - Details on WindowsXP

 Windows Vista や WindowsXP でも同様の方法でOKです。

補足:詳しい方へ

 Windows Vista 以降では、単に mars.exe を起動するだけでは、日本語の文字をうまく表示できません。 そのため、上記手順ではちょっとひねったショートカットを作成しています。
 Windows Vista より前のOSでは、mars.exe を単純に実行することで正常に動作しますので、mars.exe を右クリックしてショートカットを作成したり、 「ファイル名を指定して実行」から直接 mars.exe を呼んだりしてもOKです。


試しに起動してみる

 前節で作成したショートカットをダブルクリックするなどして、まず一度、MARS を起動してみてください。起動後、[ESC] [y] の順に押すと何もせずに MARS は終了します。

Clicking the X button

 なお、MARS を終了してもウインドウが消えない場合には、 右上の「×」をクリックすると消えます。「保存されていないデータが失われる」とかなんとか文句を言われてもかまいません。失うものは何もありません。

補足:起動しない方へ

 以下のような画面が出てくる方。お使いのOSが64bit版の可能性があります。 64bit版 Windows では、MARS for MS-DOS は(よほど細工しないと)動きません。

starting from cmd

 分かりやすいように、 さっき作成したショートカットを cmd.exe の中から呼んでみると…

command.com not found

 command.com が存在しないと言われました(64bit版の特徴です)。

starting exe from cmd

 ならば、mars.exe を直接起動してみたらどうか?と試してみると…

unsupported 16-bit application says unsupported on console

 サポートしていない!と2回も言われてしまいました。


MARS の更新・削除について

アンインストール(削除)方法

 もしアンインストール(プログラムを削除)したい場合には、 インストール先のフォルダを丸ごと削除すればOKです。 (コントロールパネルの「プログラムと機能」といったメニューからアンインストールすることはできません。)
 ただ、インストール先のフォルダに MARS 以外のものも含まれている場合には、 フォルダを丸ごと削除すると余計なものまで削除されてしまいますので、MARS に関係するファイルだけを選んで削除する必要があります。 ファイル名が「MARS」から始まるものはたいてい MARS 用のファイルだと思いますが、保証の限りではありません。
 アンインストールがうまくできるかどうか心配な場合には、 ほうっておくのも一つの手です。MARS はたかだか1MB程度しかディスクを占有しません。 ハードディスクの容量がたとえば100GBであれば、 その全容量の0.001%しか消費しないということで、 実害はほとんどないといえます。

すでにインストールしてある MARS を新しくする

 すでにインストールしてある MARS を新しいバージョンに更新したい場合、 以下のどちらかを実行してください。

 あまり詳しくない人には前者の方法がおすすめです。 ただ、毎回ショートカットを作るなどするのは、面倒といえば面倒です。
 一方、後者の方法は、ショートカットを作り直す必要がありません。 ただし、「以前 MARS をインストールしたフォルダに、 新しいファイルを上書きする」という操作が必要となり、若干複雑です。


謝辞

 本ページのスクリーンショットは、でるもんた・いいじま氏に準備していただきました。 ありがとうございました。



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最終更新: 2017年 3月 4日
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